「上」では主人公が成人になる前の話なのだが、この「下」では社会人になってからの話になる。
今までうまく世間を渡り歩いてきた主人公だけど、30代ぐらいになると状況がガラリと変わる。
私は正直、「上」を読んで主人公が羨ましいと思っていたのだが、実はそうでは無いということをこの小説はいいたいのだろうと思う。
若いころはモテていた主人公だが、だんだん禿げてきて引きこもり気味になり、そのせいで性格も変わらざるおえなくなる。
妥協した彼女にふられるシーンなんかは主人公の心情がわかると思った。
人にはそういう恨み妬みの感情ってあるよな～って思った。
親友と思っていた男女が付き合いだすシーンもキツイかっただろうな~と思った。
そういう主人公の心情がよく描かれてると思う。
また、社会婦適合者的に見ていた姉が主人公とは真逆に真っ当な生活を獲得している。
最終的には姉が助言している「信じるものを探しなさい」が見つかるのだが、私にはイマイチよく理解できなかった。
怪物とか比喩的な表現があり、私の読解力では、なにが言いたいのかよく割らない部分もあったが、でも、主人公の心情にすごく共感できるのでどんどん読めておもしろかった。
おわり
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価格:311円 |
