面白かった。
かなりダークな話。
大阪の廃墟ビルで質屋を営む男性が殺されるところから話が始まる。
その質屋の息子と当時、その質屋の男性と愛人関係にあったのではないか?と疑われていた女性の娘との話が同時進行する。
しかし二人の関係が交わるシーンはない。
この二人は小説に登場する刑事、笹垣が言うようにエビとハゼの関係なのだ。
質屋の愛人の疑われていた女性の娘、雪穂の周りでは、沢山の人が不幸な目にあっていく。
中には死ぬ人までいる。
皆、雪穂にとって都合の悪い人たちだ。
それらはおそらく偶然そうなったのではなく雪穂と質屋の息子亮司の共謀によるものと思われる。
最後までこの物語を読むと、この二人には同情するし亮司には感動したが、それでもこれらが本当に二人の犯行だとしたらやりすぎだろうとは思う。
まあ、小説なのでそうしないと面白くないのだが。
特に雪穂の義母の死が二人に謀略によるものであれば許せないと思う。
というか、読んだ限り限りなくそうなのだが・・・
そう理解すべきなのだが・・・
860ページもある長編だが、おすすめできる小説です。
本の表紙に綾瀬はるかと山田孝之が載っているので映像化されているようだ。
機会があればそれも観たいと思う。
おわり
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