primereadingにて読了。
医療関係のドラマとか小説とかには、あまり興味がなかったので、あまり期待せずに読んでみたのだが、これは、めちゃくちゃ面白かった。
おそらくいつまで経っても私の記憶に残る作品だと思う。
死の怖さや延命治療の地獄のような辛さが非常に詳しく伝わってくる。
大学の同期3人の医者の物語なのだが、各々、医療に対しての考え方が少し異なり、その考え方もどちらが正しいというわけでもなく考えさせられる内容になっている。
ただ、もし自分が助かる見込みの少ない病気に罹った場合、奇跡を信じてあらゆる治療を施してもらおうとは思わない。
特に、この小説を読んでからより一層そう思った。
人間はいつか必ず死ぬし治療はその延命処置といえばそうだと思う。
最後、副医院長が政治家の手術をドタキャンし同期のために自分の方針とは全く違う手術をするシーンには感動した。
正直、そういう行動に出るとは思わなかった。
現在、面白かったので、2作目の最後の医者は雨上がりの空に君を想う(上)を読んでいるところである。
おわり
最後の医者は桜を見上げて君を想う (TO文庫) [ 二宮敦人 ] 価格:715円 |