まさよしのブログ

日記・読書・スキー等いろんなことについて書いています

笹の舟で海をわたる 角田光代 を読んで。

この人の作品は初めて読みました。

どういう作品を書いている人なのか全くわからないまま、ただ、Amazonプライムで無料で読めるという事で読んでみました。

個人的な感想としては、面白かったです。

他の作品も読んでみようかな~っと思いました。

主人公は、沙織という人で、この人の心情が描かれています。

被害妄想が強いように感じました。

猜疑心が強いのかな~。

作者が何を伝えたいのかは私には難し過ぎてよくわかりませんが・・・

この主人公は、戦時中、疎開していた辛い過去があります。

その疎開先で一緒に暮らしていた人、風美子と戦後出会います。

しかし、沙織は、その風美子の事をよく覚えていません。

沙織は、結婚するのですが、その旦那の弟が風美子の旦那になります。

つまり、沙織と風美子は義理の姉妹になります。

風美子は、疎開先でいじめにあったと言います。

沙織は、疎開時代、いじめに加わりもしたり、いじめにあったりもしていました。

なので風美子の存在が、どう自分と関わっていたのかが不安である事と、また、風美子と接することにより、あのいやな疎開時代を思い出してしまうことに悩みます。

また、この風美子という人は、なんでもできる人で、すべてが、彼女中心に動いているような錯覚を覚えます。

内容が疎開という特殊な環境ではあるのですが、たぶん、時代は関係なく誰しもが持っている恨み、妬み、猜疑心等の自分でも認識できていない心情を描いているのだと思います。

映像でも見たいな~って思いました。

特に難しい言葉や漢字が出てくるわけではなく読みやすい作品です。

良かったら読んでみてください。

笹の舟で海をわたる [ 角田光代 ]

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