まさよしのブログ

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連続殺人鬼カエル男 中山七里 を読んで

テーマとして扱われているのは責任能力を問う刑法39条。

心神喪失者の行為はこれを罰せずという規定。

さすが、中山七里さんの作品で、どんでん返しのどんでん返しのどんでん返しの内容になっています。

しかも、最後の最後にそうなるのかという結末にっています。

 

なぜ、猟奇的な連続殺人が実行されたか。

以下、この作品をこれから読もうと思わる方は、読まないでほしいのですが

「人を殺めた者も寛解状態を認められれば社会に復帰する。それも良かろう。だが、それは人を食らった獣を再び野に放つことだ。野に放てと叫んだ者は、その獣と隣り合わせに暮らす恐怖を味わう義務がある」

ということ。

この小説では、実際に野に放たれた殺人鬼によって世間が大混乱になります。

人は、自分事と他人事で態度が、これほど、豹変するものかという様が描かれています。

また、一見なんら関連性の無い人たちが殺されていく理由も理不尽なものですが、明らかになります。

ただただ、内容がエグイだけでなく、そんな人間描写も描かれていて読み応えのある作品でした。

 

興味のある方は、是非読んでみてください。

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