今日は、「死顔」 吉村昭さんの作品を読んだのでその感想を書きます。
なぜ、この本を読もうと思ったのかというと、ただ単に、ネットで何か良い本ないかな~って検索しているとおすすめの作家として、吉村昭とあっただけという理由です。
とりあえず、かなり年配(もう亡くなっているが)の作品なので、読みにくいかな~っと思い、図書館にある一番ページ数の少ないものを選びました。
それが、この死顔です。
内容は、ひとすじの煙、二人、山茶花、クレイスロック号遭難、死顔の5編で構成されています。
・ひとすじの煙の感想
作者が若いころの話で、私だけかもしれませんが、読むとすごくブルーな気分になる話です。
戦後の世界(昭和)っていろいろ人間関係とか難しい部分があったのだろうなと思います。(私は思いっきり昭和世代です。)
現代みたいに、何でもかんでも自由、平等って訳ではなかったんでしょうね。
だんだん、いい時代(生きやすい時代)になってきているんだなとこの作品を読んで思いました。
・二人の感想
次兄の死の話です。「死顔」と似たような内容です。
次兄の浮気相手や隠し子については、どう解釈してよいか私には、わかりません。
隠し子への遺産相続はどうなったのか気になります。
・山茶花の感想
介護している夫の頼みで殺してしまった妻の服役後の保護司の話です。
これも、どう解釈してよいのかわかりません。
私的にはハピーエンド(は不謹慎かな)だったのでは?と思いますが、読む人によっていろいろ感じるのかもしれません。
作者が何を伝えたいのか、私には理解できませんでした。
・クレイスロック号遭難の感想
1889年(明治23年)11月6日に運送船「クレイスロック号」が宗谷海峡に面した樺太最南端から戻ってこない(遭難した)話です。
乗組員の死体は、宗谷群抜海村海岸で見つかります。
時代背景として日本と他国(ヨーロッパ諸国)との不平等条約の条約改正問題があります。
日本政府としては、ロシアに最大限の協力をして恩を売っておきたかったようです。
結果として、日本側の周到な処置が、各公使館に強い印象として刻み付けることができたようです。
これ、内容説明しているだけで、全然、感想になってませんね。
特に読後の感想はないです。
こんなことがあったのだな~っと思ったぐらいです。
・死顔
「二人」と同じく次兄の死の話です。
死者に対する尊厳の尊重や死者に関わりの深い人たちに対する配慮を感じました。
周りの人が亡くなると、葬式に行って焼香して、死顔に献花してなどと当たり前のようにしますが、それは自己満足に過ぎないのでは?と感じさせられました。
これも、どう解釈・理解してよいか私にはわかりません。
そこまで、死ぬときのことを深く考えたことがなかったので、今後、考える参考になったのかなと思います。
以上、読書感想でした。
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