この本には7編、収録されているのですが、その中の題名になっている見えない橋の感想を書きます。
主人公は、保護会の主幹である清川という人です。
保護会は釈放者がいきなり社会に出ても適応できないので、それまでの心の準備をする場所として設けらている機関です。
保護会の主幹になる前は、刑務所から釈放された者の指導と観察をする法務省管轄下の保護観察所に勤めていました。
清川は、三十六回も服役したという君塚という老人を引き受けることになります。
この君塚という人は、別に凶悪犯というわけではなく、釈放され社会に出てきても適応できず、不安で何度も微罪を犯し服役しています。
ほとんど、刑務所の中で暮らしています。
この老人は、心臓を患っており、このままでは獄死してしまうことを恐れ、今度こそは社会に適応しようと考えています。
年齢が年齢なので(69歳だったかな?)生活保護を受けることになります。
生活保護を受けているので、貸主にすれば家賃のとりっぱぐれがないので借家はすぐに見つかります。
その後、この君塚はキリスト教会に礼拝に行くことになります。
今まで、自分の居場所がなかった君塚にとってこの教会は素晴らしい場所だったのだと思います。
しかし、その教会へ2~3日訪れなくなります。
身寄りのない君塚は自宅アパートで持病ではなく、食物を喉に詰まらせ窒息死していました。
神父へは、君塚の過去がばれないよう挨拶をしていなかった清川は、君塚の死後、お礼のあいさつをしに行きます。
また、君塚が生前、教会に寄付しようとしていた1万円を渡します。
あらすじばかり書きましたが、特に感想とか言われてもな~って感じです。
最終的に、君塚は自分の居場所が見つかってよかったのではないでしょうか。
おわり
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7編収録されているかどうかわからないです。
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